2099年2月2日月曜日

公式ホームぺージ開設のお知らせ


当会の公式ホームページが完成いたしました。

高大連携歴史教育研究会
http://www.kodairen.u-ryukyu.ac.jp

ブログも引き続き、更新していきます。

2018年3月16日金曜日

次期学習指導要領案についてのパブリック・コメント(高大連携歴史教育研究会運営委員会)

高大連携歴史教育研究会運営委員会は、次期学習指導要領案についてのパブリック・コメントを、3月13日に下記の通り送付しました。
(一部、字句・改行などの書き換えを行っています)

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次期学習指導要領案における高等学校の歴史教育部分について以下のようにコメントします。

I 総則について

① 従来、高等学校における歴史教育は、「暗記科目」という受け止め方が強かったのに対して、「主体的・対話的で深い学び」への転換の重要性を総則で明記した点は評価できますが、これを実現するには、現職教員の研修の充実や大学の教員養成課程のカリキュラム改革なしには不可能であると考えます。

② 今回、初めて「教育課程に基づき組織的かつ計画的に各学校の教育活動の質の向上」をはかるため、「カリキュラム・マネジメント」が導入されましたが、教育の向上はなによりも個々の教員や教員団の自主的な努力を中心に進められるべきであり、カリキュラム・マネジメントが個々の教員や教員団の自主性や意欲を阻害しないものとなるような工夫が必要と考えます。

③ 教育の目標として、「我が国と郷土を愛し、個性豊かな文化の創造を図る」こととともに、「他国を尊重し、国際社会の平和と発展や環境の保全に貢献」することが掲げられていますが、グローバル化時代の教育ではこの二目標のバランスをとることが極めて重要であり、歴史教育ではとくに自国中心になりがちであるため、他国の主張にも配慮し、生徒が「多面的、多角的」に学べる工夫をはかるべきと考えます。

II 歴史総合について

① 我が国の歴史教育では初めて「世界とその中の日本を広く相互的な視野」から学ぶ科目が必履修科目として設定されたことは大変意義深いことと考えます。ただ2単位という時間的制約から18世紀以降の「近現代史」に限定し、しかも、「答申」の別添3-8では明示されていた「結び付く日本と世界」の部分で「近代化の前の各地域の状況について」ふれると指摘されていたものが、発表された次期学習指導要領案ではなくなっている点に大きな疑問を感じます。何故なら、近現代社会の歴史的意義は、前近代社会における身分制などとの対比によって初めて十分に理解されるものと考えるためです。それ故、「答申」に書かれていたような前近代部分そのものを詳しく教える従来型の授業に戻らないように注意しながら、前近代部分を復活させることを強く希望します。

② 高等学校における歴史教育では、世界史と日本史の担当者が別になっているのが一般的であり、「歴史総合」のような世界史と日本史の統合科目の教育を無理なく進めるには、現職教員の研修の充実や教職課程カリキュラムの改革が不可欠であると考えます。

③ 「主体的・対話的な深い学び」を重視する観点から知識と技能のバランスに留意したり、現代的諸課題との関連を生徒に考えさせる工夫をしている点は評価できますが、近現代史をなぜ「近代化」・「国際秩序の変化と大衆化」・「グローバル化」という大単元を中心に構成したのかの説明がない上、各大単元の説明でも、「答申」の別添3-8では書かれていた「欧米等特定の地域の動きやそれらの動きが歴史に与える影響のみに着目することがないよう留意する必要がある」との指摘が十分活かされていない点の改善が必要と考えます。

Ⅲ 世界史探究について

① 歴史的特質を持った諸地域が交流・再編、結合・変容をへて地球世界を形成していくという従来の世界史Bを踏襲した内容構成ですが、やがて地球世界を構成していく諸地域の学習において(内容B-(3))、アフリカ、南北アメリカ、オセアニアが欠落しています。通時的に地球世界の形成を学習し、その課題を探究するならば、世界史学習の始めから地球全体を視野に入れて地域を区分すべきではないでしょうか。今回の科目の改変で、生徒が世界の前近代史を学習する機会は、小・中・高の必修科目からは大きく削減されることになりました。なればこそ、世界史探究においては、特定の地域が文化の伝播や支配の対象となってはじめて学習対象となるようなことがないように、配慮すべきと考えます。

② 「時期や年代,推移,比較,相互の関連や現代世界とのつながりなどに着目」、「背景や原因,結果や影響,事象相互の関連,諸地域相互のつながりなどに着目」のように、歴史系の科目における探究の見方・考え方を提示していることの意義は評価できます。しかし、「問いを表現する」活動が、内容B・C・Dのように、その時代と世界の全体を俯瞰するような考察に偏っており、ただでさえイメージしづらい異文化を学習する生徒にとっては、自らの問題として取り組むことが難しいでしょう。むしろ、内容A「世界史へのまなざし」のように、生徒自身の歴史へ問いかけ方によって歴史の見え方・描き方も変わってくる、というような、歴史を見る「私」の位置について考える―歴史総合で学習した歴史の学び方のひとつのはずです―ことをより重視すべきではないでしょうか。そのためには、生徒が生活する地域と日本や東アジアや世界との結びつきを考察したり、指導要領の内容の(時期)区分とは異なる時期区分で「問いを表現する」機会を、内容の取り扱いにおいて求めてもいいと考えます。

③ 今回の学習指導要領の改訂による現行からの変化は、小・中・高の必修科目において(これまで必修世界史が担っていた)世界の諸地域の前近代史を学習する機会が大きく削減されることです。近現代史の重視や日本と世界との関係を意識する改訂の趣旨は理解しますが、とはいえ、世界の諸地域の現在を歴史的経緯から理解することは、「グローバル化する国際社会に主体的に生きる平和で民主的な国家及び社会の有為な形成者に必要な公民としての資質・能力」の育成にとっても重要なはずです。改訂で生じる「弱点」を解消するために、あたらしい科目構成でどう配慮すべきなのか、改訂を行った側の見解を示すべきと考えます。

IV 日本史探究について

① 今までの日本史B(4単位)に代わり、「世界の歴史と関連付け」と「思考力、判断力、表現力等を身に付ける」ことを目指す日本史探究(3単位)が設定されました。今までの日本史Bもこの2点は重要とされましたが、今回はさらに踏み込んだ内容であり、その点では評価できます。ただし、授業時間が1単位(35時間減)にもかかわらず、分量がほとんど減少しておらず、近現代史はおろか近世史の途中で1年間の授業が終了してします恐れがあります。たとえば、D(3)のアでは「次のような知識を身に付けること」とあり、たくさんの用語が並んでいます。これらをすべて授業で行うのは分量過多となります。中学校までの既習知識を利用したテーマを選択することも考えられます。これらを実行するために単位数の維持を望みたいところですが、それがかなわないのであれば、用語や内容の精選を行う必要があります。

② 小学校の歴史、中学校の歴史的分野、高等学校の歴史総合において、児童・生徒は程度の差はあれ日本の歴史を学んでおり、4回目の日本史学習となる日本史探究では従来の通史的授業方法と別に主題学習の幅を広げることが可能です。たとえば、全時代を通じての学習、たとえば女性の地位の変遷、教育の変遷、租税の変遷、農具の変遷などの学習をすることも考えられます。今回の学習指導要領案にも「時代を通観する問いが表現できるよう指導を工夫すること」、「多面的・多角的に考察」し「仮説を表現」することが強調されています。その時間を確保するためにも既習の通史部分については、内容や用語の精選さらには授業テーマの選択を認めることが不可欠と考えます。

③ 現行指導要領と比較して「変化」「変容」「転換」「画期」という用語が多く使われ、時代の変化に着目していこうとする考え方には賛成です。そのためにも全時代を通観するのに有効な概念用語の習得はとても大切な鍵となります。中央教育審議会の答申でも「概念等に関わる知識の習得」(別添3-6および3-10)が大事であると読み取れます。概念用語について指導要領でも踏み込むとともに、その時間を確保するためにも用語や内容の精選が必須です。

④ 歴史系科目の単位減でもっとも影響を受けるのは世界史です。D(4)の「②世界の中の日本」を「身に付ける」とあることから、世界と日本との関連に時間を割き、生徒がグローバル化に対応するためにも必要な世界史の素養を補うべきと考えます。よって日本史探究でもグローバルヒストリーの成果を活用して、世界との関連を意識した学習に多くの時間を割くべきだと考えます。

V 用語の整理について

① 「答申」では「高等学校地理歴史科の歴史系科目では、教材で扱われる用語が膨大になっていることが指摘されていることから、歴史用語について、研究者と教員の対話を通じ、「社会的事象の歴史的な見方・考え方」等も踏まえ、地理歴史科の科目のねらいを実現するために必要な概念等に関する知識を明確にするなどして整理する」と指摘されていましたが、次期学習指導要領案では「用語の整理」に関する記述はなくなっています。同じく用語が膨大になっているとされた「生物」では用語数の限定が明示されたことにくらべ極めてアンバランスであり、用語の検討を深めることを求める指示の挿入を強く希望します。

② 従来の歴史教育が、用語の「暗記」中心になり、古代から始めた授業が現代まで到達しないで終わっていた最大の原因が教科書に収録された用語の過剰にあることは明らかであり、歴史教育において「主体的・対話的な深い学び」を実現するためには用語の精選が不可欠であり、その点に関する指摘の挿入を強く希望します。

2018年3月2日金曜日

愛知県世界史教育研究会のご案内

愛知県世界史教育研究会の磯谷正行先生より、下記のとおり研究会のご案内を賜りましたので、お知らせいたします。
会員の方による実践報告にくわえ、最新のイラン情勢を含めたイラン現代史に関するご講演と、教育工学(情報学)の分野から歴史教育の再構築をめざす革新的な研究が紹介されるとのことです。


第56回 愛知県世界史教育研究会のご案内

1 日 時 平成30年3月31日(土) 13:00~17:30

2 場 所 愛知大学名古屋校舎(笹島キャンパス)  講義棟L706教室
           名古屋駅より徒歩10分http://www.aichi-u.ac.jp/profile/campus-nagoya.html

3 内 容 
(1) 会員の発表 13:00~14:10
 ・「中国吉林省東北師範大学での一年間の留学体験から」愛知大学 坂野果穂
 ・「時習館高校におけるグローバル教育の実践」時習館高校 青木良輔・須藤絢美
 ・「地域における多文化共生社会を理解する教員・保育士養成の実践
     -教育学部ゼミでのフィールドワークを通じて-」愛知東邦大学 白井克尚
 
(2) 研究紹介    14:10~15:20
 「ニュースと関連した歴史を検索できるシステムの開発
  -真正な社会参画を促す世界史の授業に向けて-」  
 東京大学  特任講師 池尻良平
 *参考HP:「池尻良平のオープン・ラボ」 http://www.ikejiri-lab.net/
                                           
(3) 講演 15:30~17:30
 「イランとイラン人が織りなす20世紀のイランの地(イラン  ザミーン)」
 イラン・イスラーム自由大学教授 東京外国語大学名誉教授 八尾師 誠
 *著書:『イラン近代の原像―英雄サッタール・ハーンの革命(中東イスラムの世界)』など

4 その他
(1) 今回も講師旅費等で、参加費1,000円を申し受けますのでご協力ください。
(2) 懇親会を17:50から「世界の山ちゃん笹島店」にて行います。懇親会費4,000円
(3) 八尾師誠先生の近著(翻訳)『イランの歴史-イラン・イスラーム共和国歴史教科書』(明石書店、4800円税別)を特別価格3,000円で頒布します。イラン人はどのように世界の歴史を見ているか分かる本邦初の歴史書といえます。ぜひご購入ください。
(4) 参加申し込みなどは、下記事務局までお願いします。
   事務局:岡崎高校 教頭 磯谷正行 
   「欠席」、「研究会のみ参加」、「懇親会も参加」、「イランの歴史教科書購入希望」と分かるよう連絡ください。
   メール:maisogai@m2.catvmics.ne.jp ←@は半角にしてください

2018年2月22日木曜日

(3/18)京都高社研部会総会:歴史用語の「精選」と歴史教育の未来

京都高等学校社会科研究会事務局の川島啓一先生より、下記の通り、ご案内を賜りましたので、お知らせします。
中高・大学・予備校などの教員および学生・院生の方を対象としています。
これから長く教壇に立つ、若い先生方もぜひご参加ください。


2017年度 京都高等学校社会科研究会部会総会のご案内 

テーマ: 歴史用語の「精選」と歴史教育の未来

(1)日時:3月18日(日) 10:00~17:00

(2)会場:同志社高校しらさぎ会館(地図参照)
        〒606-8558 京都市左京区岩倉大鷺町89  TEL 075-781-7121

(3)内容
  ①シンポジウム:「歴史用語の『精選』」と歴史教育の未来
  中村 翼 先生(京都教育大学)「歴史用語精選、何が問題か?」
  矢部 正明 先生(関西大学中等部高等部)「世界史の用語精選案(第一次案)について」
  宮崎 亮太 先生(関西大学中等部高等部)「日本史の用語精選案(第一次案)について」

  ②実践報告第一部
  川崎 一輝 先生(同志社高校)「三度目の「日本史」で何を学ぶのか、何を学んだのか~1年目のアクティブラーニング型日本史Bの授業について~」
  後藤 誠司 先生(京都市立京都工学院高校)「市高2校での主権者教育~@日吉ヶ丘2016、@京都工学院2017」
  大川 沙織 先生(京都府立西城陽高校)「地形図に親しもう 学校生活を地形図で見る」

  ③実践報告第二部
  三上 真葵先生(立命館宇治高校)「教科通信を活用した世界史の授業」
  佐藤 靖子 先生(同志社国際高校)「現地に立って学ぶー高3選択科目地域研究京田辺の取り組みー」

  ④合同部会:センター試験分析
  世界史:毛戸祐司 先生(田辺高校) 日本史:川西寿弥 先生(嵯峨野高校)
  地理  :徳安浩明 先生(洛星高校) 公民 :高田敏尚 先生(京教大附高)

<参加のお申し込み>
・京都高等学校社会科研究会事務局(川島啓一先生)kawasima@js.dosisha.ac.jp までメールにて3月17日(土)までにご返事下さい。(@は半角にしてください)
・対象:会員ならびに中高・大学・予備校などの教員および学生・院生の方
・連絡先:京都高等学校社会科研究会事務局 川島啓一先生
                  〒606-8558 京都市左京区岩倉大鷺町89 同志社高校気付 
     TEL:075-781-7121
     FAX:075-781-7124    
     E-mail: kawasima@js.dosisha.ac.jp (@は半角にしてください)

<連絡>                          
・授業プリント・資料教材・研究発表レジュメなどありましたら交流にご持参下さい。レポート参加も大歓迎です。
・現在、研究会案内のメール配信も行っております。受け取りを希望する方は、その旨を事務局の上記メールアドレスへご送信ください。
・歴史部会「世界史読書会」は現在、『岩波講座 東アジア近現代通史 第6巻-アジア太平洋戦争と「大東亜共栄圏」 1935-1945年-』(岩波書店、2011年)を読み進めています。ご興味ご関心おありの先生方はどうぞご参加ください。事務局までご連絡ください。
・近現代史学習資料集作成委員会は、目下、出版を目指して活動中です。次回は、4月1日(日)です。ご興味ご関心おありの先生方はどうぞご参加ください。事務局までご連絡ください。

2018年2月17日土曜日

「歴史教育の未来を拓くⅢ-歴史教育改革の具体像」シンポジウム

日本大学文理学部では、この春も高大連携歴史教育研究会の共催を得て、シンポジウム「歴史教育の未来を拓くⅢ-歴史教育改革の具体像」を開催します。
高大研の用語精選案(第一次)が大きな話題になり、指導要領案も公開されている中で、新しい高校歴史教育のあり方を、具体的に議論する機会になればと思います。
多くの皆さんのご参加をお待ちしています。

チラシや詳細については、日大文理のウェブページもご覧ください。


「歴史教育の未来を拓くⅢ-歴史教育改革の具体像」シンポジウムご案内

日時:2018年3月21日(水・祝)13:00~17:00

場所:日大文理学部図書館3階オーバルホール
   (東京都世田谷区桜上水3-25-40) 道順は下のリンクの通り↓
   https://www.chs.nihon-u.ac.jp/access/

プログラム
・報告1「歴史用語」とその精選――必要性と実現性を再考する」
 桃木至朗(大阪大学)・中村翼(京都教育大学)

・報告2「歴史用語精選案にもとづく教科書記述と歴史的思考力」
 荒井雅子(立教新座中学・高校)・林裕文(福島県立川口高校)・小島孝太(愛知県立犬山高校)

・報告3「共通テストと「歴史総合」を前にした高校歴史教育の展望―「学力の3要素」を伸ばすために―」
 直井智宏(城北中学・高校)

・コメント1 野々山新(愛知県立日新西高校)

・コメント2 松重充浩(日本大学)

・総合討論

☆終了後、学内で懇親会を行います(会費3000円)
☆当日の参加も歓迎ですが、あらかじめ参加を予定されている方は、人数把握のため、rekishikyoiku20180321@outlook.jp まで、お名前・ご所属・懇親会参加有無をご一報頂ければ幸甚です。(@は半角にしてください)

・主催:日本大学文理学部人文科学研究所総合研究「近現代の諸地域における「伝統」と「革新」をめぐる諸相」(代表:古川隆久・日本大学文理学部教授)
・共催:日本大学史学会・高大連携歴史教育研究会

2017年11月16日木曜日

京都高社研・秋期講演会・フィールドワーク

このたび、京都高社研事務局の川島啓一先生より、秋季講演会&フィールドワークのご案内をお送りいただいたので、お知らせいたします。

(1)日時 11月25日(土)10:00~17:00

(2)日程 以下のとおり

 ○受付開始  9:45 
  会場:高槻現代劇場(市民文化会館)306号室、072-671-1061
(阪急高槻市駅から徒歩5分、JR高槻駅から徒歩12分)

○午前の部(10:00~11:50)
         講演 :「世界遺産と天皇陵古墳」
         講演者:山田邦和先生(同志社女子大学教授)

 ○昼食 要予約(周辺レストランにて)、1000円程度

 ○午後の部(13:30~17:00)雨天決行(行程約3km)
   摂津富田駅南口集合(13:30)→西国街道
   →今城塚古代歴史館および今城塚古墳公園
   →闘鶏野神社(つげのじんじゃ)および闘鶏山古墳
   →史跡新池ハニワ工場公園(史跡新池埴輪製作遺跡)
   →バス停からJR高槻駅へ 

参加には事前のお申し込みが必要となりますので、京都高社研事務局の川島先生までメール(川島先生宛:kawasima@js.doshisha.ac.jp ←@を半角にしてください)にて11月23日(木)までにご連絡下さい。

皆さまへのお願い


いよいよ高等学校の歴史教科書と大学入試の出題用語を精選する基準を明確にするアンケート調査が始まります。11月14日の朝日に「坂本龍馬などの有名な人名が教科書から消える?」といった刺激的な報道がされましたので、翌日にはTV朝日の朝の番組でも報道されるなど異例の反響を生んでいます。高大研の用語精選第一次案で約2000語に精選したのは、大学入試で出題される「基礎用語」で、他の用語を「発展用語」として掲載することを否定するものではありません。しかも、これは第一次案ですので、アンケート結果を踏まえて、最終案を作ろうとしています。このアンケートは、日本学術会議史学委員会高校歴史教育に関する分科会、日本歴史学協会歴史教育特別委員会と高大研運営委員会の三者が一緒に呼びかけるものです。また、用語精選基準の具体的なイメージを理解しやすくするため高大研独自の用語精選第一次案を同時に発表した次第です。この3者によるアンケートと高大研の用語精選第一次案へのご意見を2018年2月末までにお寄せください。

高大研のホームページに入り、「ご挨拶」欄から2017年11月12日付けの「高等学校教科書および大学入試における歴史系の用語精選の提案(第一次案)およびアンケート実施のお知らせ」を開いてください。アンケートへの回答は、郵送でも、メール(アンケート回答用のアドレスへ)、ウェブ上でも可能です。返信用の切手は自己負担でお願いします。大量にアンケートや用語精選第一次案を発送しますし、どなたが返信してくださるか分からないためです。また、メールでの回答も可能にしましたので、ご理解をお願いします。
高大研の第一次案へのご意見は、任意の書式で郵送またはメールでお送りください(お電話はご遠慮ください)。

ようやく歴史が「暗記科目」というイメージを一新し、「考える楽しみを味わえる科目」に転換するチャンスがやってきました。「生物」は2000語から500語に圧縮する大胆な用語精選を発表しています。「歴史」では11月10日に文科省にゆき、アンケート調査の開始と用語精選第一次案の説明をしてきましたが、どの位のアンケートが集まるか注目している模様でした。是非、周囲の多くの方々に働きかけて、回答数を増やせるようにご協力ください。

2020年からは「大学入学共通テスト」が実施されますが、「歴史」の場合、それは世界史B・日本史Bで実施されます。この共通テストでも思考力を問う問題の出題が予定されていますので、当面、この共通テストにおける出題用語の精選を申し入れてゆくことが大切と思います。また、2022年から実施が予定されている「歴史総合(2単位)」や「世界史探究(3単位)」、「日本史探究(3単位)」での適切な用語数を検討するためにも、当面、B科目の用語精選案を確定する必要があります。

2018年2月末までに3者のアンケートへの回答と高大研の用語精選(第一次案)へのご意見をお寄せください。高大研の用語精選WGではアンケート結果を参照して、用語精選の最終案を作成する予定です。

再度、強調します。「歴史」を「暗記科目」から「思考力育成型科目」に転換させる最大のチャンスです。ぜひ多くの方がアンケート調査にご協力くださるようにお願いします。