2016年4月23日土曜日

エンカレッジスクールにおける世界史授業の実践報告


東海大学文学部の柳原伸洋先生(ドイツ近現代史)より、下記のとおり第26回・歴史コミュニケーション研究会のご案内をいただきました。

詳細につきましては、http://historycommunication.blogspot.jp/2016/04/261571800.html をご覧ください。
また、参加自由・予約不要とのことですので、関心のある方はぜひご参加ください。


第26回・歴史コミュニケーション研究会

報告者:
神 久実子さん(高校教員)

報告:
エンカレッジスクールにおける1年間の世界史授業の実践報告

要旨(報告者から):
 「多様な生徒に対応する」「可能性を活かす」「学び直しの学校」と言われるエンカレッジスクールでの世界史Bの1年間の授業の取り組みについて報告したいと思います。学年の中で世界史を使って受験する生徒が1人もいない中、そして講義を長い時間聞くのがとても苦手な生徒が多い中でどのように取り組んだのか、どのような変化や課題が見られたのか、ということについてご報告させていただきます。
 私にとっては「世界史の授業の中で本当に教えるべきことは何なのか」ということを深く考えさせられた1年間でした。みなさんのご意見もいただけると嬉しいです!

司会:柳原伸洋(東海大学文学部)

日時:2016年5月7日(土)18:00~20:00頃

場所:東京大学出版会 会議室

参加費:200円(資料代及び今後の院生・若手講演者招待資金として)

場所:東京大学出版会 会議室

注意:
休日のため会場にはオートロックがかかっていますので、18:00頃に玄関集合をお願いします。
途中参加の場合は、下記メールアドレス(柳原先生)にご連絡下さい。
→ yanagihara0701◎gmail.com 〔@を◎に変更しています〕

2016年4月12日火曜日

アクティブラーニング公開授業のお知らせ

新潟県立新発田高校の竹田和夫先生より、世界史A・日本史探究・日本史B・倫理の公開授業のご案内をいただきました。


☆いずれも通常授業と同様の形式(研究授業ではない)とし、反転学習+アクティブラーニングのかたちで、司会進行はすべて生徒が行います。

☆授業進度の遅れや基本知識がつかないことをアクティブラーニングの導入を足踏みする現状に対し、授業時間外での反転学習(画像ではなく紙ベースの学習)で対応できることを実証します。

☆もし参観においでいただく場合は、事前に竹田までご連絡ください。
  → takeda.kazuonein.ed.jp  「◎」を「@」としてお送り下さい。 

詳細につきましては、おって当会のホームページに案内をリンクいたします。

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新潟県立新発田高校地歴・公民公開授業

 共通テーマ 「we are all active learner ―生徒と教師が共につくる授業・反転学習導入・他教科科目との融合・リテラシー深化・大学及び地域学知との連携」

 1 日 時 平成28年5月2日(月)1限・2限・4限・6限

 2 授業者 新発田高校教諭 竹田和夫(地歴・公民)

 3 授業名 1限 日本史探究 社会科教室 8時50分~9時45分
        2限 日本史B  社会科教室 9時55分~10時50分
        4限 倫理    1年3組 12時40分~13時35分
        6限 世界史A  3年1組 14時50分~15時45分
        5限は東京大学総合教育センターから取材を受けます

 4 使用教室 各教室を予定しているが特別教室に変更もありうる※前週までに周知化

 5 内 容 (予定)

  日本史探究 「寛政の改革を見直す→ 幕府をめぐる国内・対外交渉」
  日本史B  「古代日本の都城(平城京)を東アジア各国都城と比較→相互の影響はあるのか?」
  倫理 「神話から哲学へ→神話と哲学の違いはどこにあるのか?」
  世界史A 「西アジアの歴史を考える→ 日本と西アジアのつながりはあるのか?」
 
 6 外部参観者  東京大学総合教育センターから3名
           その他 参観を希望する他県・他校の教員

2016年4月4日月曜日

大阪大学歴史教育研究会のご案内

大阪大学歴史教育研究会第95回例会のご案内をいただきましたので、ご紹介します。
今年度の活動方針も示されるとのことですので、新規の方も、これを機会にふるってご参加いただけますよう、お願いします。

詳細は、公式ウェブページをご覧ください。


日時:2016年4月16(土)13:30~17:30

会場:大阪大学豊中キャンパス文学研究科本館2階大会議室

プログラム:

(1)桃木至朗(大阪大学大学院文学研究科教授)

「高校歴史教育・入試改革の動向と大阪大学歴史教育研究会2016年度方針」

【報告要旨】
昨夏に中教審で高校新科目「歴史総合」の設置やアクティブラーニングの全面導入が決まり、来秋までに固まるとみられる学習指導要領が、2022年度から実施される。一方、高大接続システム改革会議で検討が進められている新型入試は、高校基礎学力テストが2019年度から、大学進学希望者学力評価テストが2020年度から実施の予定で、後者には現行指導要領のままで地歴が含まれると見られる。阪大歴教研はこれらについて教化教育学などの立場で直接研究する場ではないが、これらに無関心では、高校教育だけでなく大学側の教養教育・専門教育や教員養成教育の現場で起こるであろう変化に対応できない。それでは大学側がおこなう高大連携活動の意味が失われる。本年度は、こうした緊張感を持ちながら、科学研究費による汎用的な歴史学入門の作成作業を領域・テーマごとに本格化させたい。本報告ではその教育現場での必要性や意味をあらためて示すとともに、昨年発足した全国組織「高大連携歴史教育研究会」、各地での地域連携活動などの取り組みについても紹介したい。

(2)岡本充弘(東洋大学人間科学総合研究所客員研究員)

「歴史の作り手・オーディエンス・媒体」

【報告要旨】
『国境のない時代の歴史』(1993)で提示したこと
 ・歴史認識のありかたと問題点・戦後日本の歴史意識・歴史と近代イデオロギー・歴史と進歩・歴史とアナクロニズム・歴史と未来・グローバリゼーション・歴史という名の「知」
『開かれた歴史』(2013)で問題としたこと
 ・言語論的転回の意味・歴史とナショナリティの関係・グローバルヒストリーの可能性・歴史の多様性・文字的歴史と口述の歴史、画像的映像的歴史・歴史の脱構築論
『歴史を射る』(2015)で問題としたこと
 ・サブタイトルは言語論的転回・文化史・パブリックヒストリー、ナショナルヒストリー。
  以上の問題に加えてサブカルチャー(ゲームや漫画)との関係、などに焦点をあてた若手研究者の文章を合わせて掲載した
現在プロジェクト(「歴史研究の新展開とグローバルシティズンシップ」)で進行させていること
 ・ヒストリー・イン・アカデミック・プレースとヒストリー・イン・パブリック・プレースの関係
 ・歴史とメディアの関係
 ・歴史の共同化の問題(例えばreconciliation)歴史の個人化の問題
などのこれまで考えてきた問題を、とくに専門的な歴史研究(客観的事実の解明を目指すとされる)、歴史の教育(歴史研究者によって確立された事実を伝えているとされる)、そして教育を含めてパブリックな空間における歴史の受容(あるいは変容)との関連、また近年の国際的な歴史研究の動向をふまえて提起する予定です。