2017年11月16日木曜日

皆さまへのお願い


いよいよ高等学校の歴史教科書と大学入試の出題用語を精選する基準を明確にするアンケート調査が始まります。11月14日の朝日に「坂本龍馬などの有名な人名が教科書から消える?」といった刺激的な報道がされましたので、翌日にはTV朝日の朝の番組でも報道されるなど異例の反響を生んでいます。高大研の用語精選第一次案で約2000語に精選したのは、大学入試で出題される「基礎用語」で、他の用語を「発展用語」として掲載することを否定するものではありません。しかも、これは第一次案ですので、アンケート結果を踏まえて、最終案を作ろうとしています。このアンケートは、日本学術会議史学委員会高校歴史教育に関する分科会、日本歴史学協会歴史教育特別委員会と高大研運営委員会の三者が一緒に呼びかけるものです。また、用語精選基準の具体的なイメージを理解しやすくするため高大研独自の用語精選第一次案を同時に発表した次第です。この3者によるアンケートと高大研の用語精選第一次案へのご意見を2018年2月末までにお寄せください。

高大研のホームページに入り、「ご挨拶」欄から2017年11月12日付けの「高等学校教科書および大学入試における歴史系の用語精選の提案(第一次案)およびアンケート実施のお知らせ」を開いてください。アンケートへの回答は、郵送でも、メール(アンケート回答用のアドレスへ)、ウェブ上でも可能です。返信用の切手は自己負担でお願いします。大量にアンケートや用語精選第一次案を発送しますし、どなたが返信してくださるか分からないためです。また、メールでの回答も可能にしましたので、ご理解をお願いします。
高大研の第一次案へのご意見は、任意の書式で郵送またはメールでお送りください(お電話はご遠慮ください)。

ようやく歴史が「暗記科目」というイメージを一新し、「考える楽しみを味わえる科目」に転換するチャンスがやってきました。「生物」は2000語から500語に圧縮する大胆な用語精選を発表しています。「歴史」では11月10日に文科省にゆき、アンケート調査の開始と用語精選第一次案の説明をしてきましたが、どの位のアンケートが集まるか注目している模様でした。是非、周囲の多くの方々に働きかけて、回答数を増やせるようにご協力ください。

2020年からは「大学入学共通テスト」が実施されますが、「歴史」の場合、それは世界史B・日本史Bで実施されます。この共通テストでも思考力を問う問題の出題が予定されていますので、当面、この共通テストにおける出題用語の精選を申し入れてゆくことが大切と思います。また、2022年から実施が予定されている「歴史総合(2単位)」や「世界史探究(3単位)」、「日本史探究(3単位)」での適切な用語数を検討するためにも、当面、B科目の用語精選案を確定する必要があります。

2018年2月末までに3者のアンケートへの回答と高大研の用語精選(第一次案)へのご意見をお寄せください。高大研の用語精選WGではアンケート結果を参照して、用語精選の最終案を作成する予定です。

再度、強調します。「歴史」を「暗記科目」から「思考力育成型科目」に転換させる最大のチャンスです。ぜひ多くの方がアンケート調査にご協力くださるようにお願いします。

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